「もっと漫画を……」とか言って本屋に行って、鉄腕バーディとヘンカノを買って来た。
少し前に、ボスが鉄腕バーディは何か隠された構造がありそうでないのが気持ち悪いというようなことを言っていたが、俺はそんなのあったっけ?と思っていたのだが、この16巻を読むと何か伏線があったらしい。しかし、そんなことは少しも気にならなかったオレ。これは凄いよ。アレだ、漫画とラノベを読み続けた結果、
***すべての伏線を華麗にスルー***
するという能力を獲得していたのだよ。少し前までは、物語を深読みするかどうかは作者への信頼によるとか言っていたのだが、その段階を突破して、常に浅く読むという段階に達したのだな。
見え隠れする世界の謎を華麗にスルー。登場人物の秘められた過去を華麗にスルー。複雑に絡み合ったエピソードを華麗にスルー。
完璧だ。完璧過ぎる。
とはいえ、第三部開始はうんざり。ボスはこれを見越していたのだな。古典的物語構成から言うと、10の謎が提出されて、そのうち9が解決したと思ったら、残りの一つが深くてそこからまた10も20もの謎が出てくるというのが、謎また謎のパターンである。
ゆうきまさみの場合、10の謎が提出されて、そのうちひとつも解決しないうちに、また10も20もの謎が提出されるのだ。まあ、ひとつかふたつはミスディレクション解決してるかもしれないが。つまり、名探偵の脇役の迷探偵による偽の解決は提示されているという感じだが。
その上また、日本で事件が起こっているのに警察や自衛隊や政治家が何もしないのはおかしいというリアリティからの要請によって、警察や自衛隊や政治家がウロウロするのだが、このリアリティからの要請は舞台が日本である限りずっと続くわけで、一人の政治家が失脚しようが死のうが、別の政治家が登場して同じようにウロウロし続ける必要がある。
また、第二部の最後で死ぬ間際に背後関係を問われた敵は何も言わずに死んでしまうわけだが、これもちゃんとした証拠もないのに犯人がベラベラ自供する訳がないだろうというミステリに対するリアリティからツッコミを受けての展開であって、糞リアルなわけだが、その結果バーディの立場からすると、16巻もかかって、助っ人を大量に呼んで、禁止されている殺しもやって、事件のことはほとんど何も分かっていないということになる。いや、推測はあるかも知れないが、これは警察漫画だから、バーディは裁判で使える証拠を集める必要があるわけだよ。ああ、それは本筋ではなく、本筋はテロリストの身柄確保か。そっちも、読者には示されているが、バーディにはほとんど何も示されていないので、捜査は進展してないんじゃないの。実際、現実で警察が成果を挙げるのは、犯罪者より警察官の方が数が多い、少なくとも凶悪犯よりは警察官の方がずっと数が多いという理由による。だから、単独捜査でリアリティを重視した漫画だったら、成果が上がらないのは当然なのだ。
現実ってそういうもんだよね。だから、俺たちはフィクションを読むのだ。
たぶん、第一部、第二部というのは事件の進展ではないのだろう。第一部:殺さずとか言ってたら、敵が殺しちゃったよ。第二部:自分で殺しちゃったよ。ここから想像すると、第三部:大量殺戮しちゃったよ。第四部:人類滅亡と同時に敵も死んだような感じでうやむやの内に事件は終了。
現実ってそういうもんだよね。
一方のヘンカノ。あれだな、これを読むと傑作だということがわかるな、「***まほらば***」が。
おいしいところだけとって、エロくしたはずなのに、少しもおいしくありません。これなら、設定書だけ読んだ方が萌えるだろう。A4一枚くらいに設定とキャラクターデザインだけ書いてあったら、妄想でごはん三杯は食べられる。惜しいなぁ、漫画にさえなってなけりゃあなぁ。
未勝利日記 復活への道のり
未勝利日記復活とは汚名挽回に似た何かなのか。