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未勝利日記

過去の日記

2008-03-31 1日の労働時間が長いとつらいので

_ 1日の労働時間が長いとつらいので

休日出勤しても、平日はそんなに残業しないで帰ってしまう。本当は1日6時間とか4時間とか方がよくて、前はそうだったのに、いまはこのていたらく。そして、酒を飲みながらDVDでアニメを見るのである。暖かくなってきたので、ビールがうまい。金は墓場には持って行けるが、その先までは持って行けないので、エビスビールを飲んでいる。

_ ゼーガペイン

昔、人生のある時期に、「ポーの一族」という作品と出会った。そしてまた、人生の別の時期に、「うる星やつら ビューティフルドリーマー」という作品に出会った。そして、今、「ゼーガペイン」に出会ったのである。

私は「夏への扉」がSFのベストに入るとちょっと悲しい。ハインラインにはもっとよい作品がたくさんあるからである。でも、押井守にももっとよい作品がたくさんあるにもかかわらず、「ビューティフルドリーマー」をアニメのベストに挙げてしまう。押井守には申し訳ない。仕方がないんですよ、だってビューティフルドリーマーは私のような人間を狙って作られているんだから。

しかし、私をピンポイントで狙ってきたという意味では、「ゼーガペイン」の方が上手である。これは比較的最近のテレビシリーズアニメであり、登場人物の話し方も現代風だ。だが、そのキャラクターは実に古い。どのくらい古いかというと、私が主人公に共感できるくらい古い。シンジくんどころか、アムロより古いタイプの人間だ。それがいい。実にいい。

型破りなアニメは新しい。けれど型がなければ破れない。型破りなアニメばかり続くと、もう型破りとは言えなくなってしまう。最初から、作者を信頼しないで見てしまうからである。信頼がなければ、意外性もない。

ゼーガペインは丁寧に丁寧に作られている。最近はテレビを持っていないせいもあって、アニメの事情に詳しくないが、昔の状況からすれば、奇跡のような丁寧さで作られている。その美しいオープニングは、you tube などにたくさん投稿されていて、私がこのDVDを購入することになった最後の一押しは、この美しいオープニングを見るためだけに、DVDを買ってもいいという気持ちであった。

この丁寧さは、テレビシリーズだからこそ可能だったとも言える。映画は時間が限られるからね。そしてこの丁寧に丁寧に作られた序盤の後に、中盤の展開がまた実に素晴らしい。後半はちょっと急ぎ足になってしまうが、ちゃんと完結させないといけないからね。そして一番最後のシーン。これがまたとてつもなく古くさい。そして実にいい。そのシーンだけを見ると古くさいだけだが、そこに至るまでが、ちゃんと描かれているから、納得できる。当たり前のことをあらためて理解する。

もちろん、完璧ではない。これだけ長いものを完璧に作れるはずがない。テレビシリーズ26話、その中で私が嫌いなシーンは「命を弄びやがって」というシーンだけである。嫌いじゃないけど、もう少し抑えて欲しかったのはやはり後半のエヴァのパロディっぽい画面。もうね、この作品はエヴァをライバル視する必要はないんですよ。パロディといえば、「ビューティフルドリーマー」のようなシーンもあったけれど、それはこの作品の性質上、必然的なものだからあれでよいのだ。

本質的な弱点があるとすれば、丁寧に丁寧に作られているので、脳内補完する余地がほとんどないという点であろう。でも、何か重要なメッセージを見逃さないかと緊張して見る必要がないから、ほろ酔い気分で見るのに最適である。じゃあ、最後にこの作品を誉める言葉として、

ゼーガペインはテッド・チャンに匹敵する。


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未勝利日記 復活への道のり
未勝利日記復活とは汚名挽回に似た何かなのか。