北京オリンピックをボイコットした場合の経済効果を教えてくれよ。なんでも経済効果を算出してくれるエライ人!
分厚い割にあっという間に読み終わった。これは、まあ、ふつうに興味深い本であった。
訳者の山形浩生が付録と称して一節書いている上に、訳者解説まで書いているのは、実に山形浩生らしい。
でも、本文ではいろいろなことが捨象されて単純な経済の話になっていて、それゆえ、本質が見える部分があるのに、山形浩生の書いた部分は捨象が不十分で本質が隠されているように思える。もちろん、じゃあ日本はどうなんだというのは日本の読者なら当然思うことで、それに答えようとしているのはいいんだけどね。もっとも山形浩生が何かわかりやすい結論を書いたところで、それはもう山形浩生の考えとしか受け取れないだろうが。
この本にはただ乗りの問題が書かれているが、国と国との戦争に関する限りすべての国がただ乗りすれば、実はそれで問題が解決されてしまうというのがオレの意見なのだが。
もう一つ思ったのは、普通の国は核兵器を持っているときに、持っていると宣言することに意味がある。こっそり持っていても抑止力にはならないからね。しかし、宣言すると言っても、記者会見で発表して宣言になるなら、持っていない国がウソの発表をすることになるだろう。だから、核兵器を持っているという宣言として、核爆発実験を行うのだと気づいた。一方、テロリストは核兵器を持っていると宣言すると、全世界が全力で潰しにかかるし、核爆発実験などという無駄はできないだろう。でも、ただ持っているだけではテロにはならない。だから、手に入れたら速やかに使用することになるだろう。
未勝利日記 復活への道のり
未勝利日記復活とは汚名挽回に似た何かなのか。