なんというか、もうひとつ。命令に反して熱血するのは、主人公の特権だと思うのだが、 登場人物全員が、明示的ではないにしても命令違反しているじゃないか。 物語を駆動する力も弱い気がするし。そんな感じ。
開戦前夜というのは、こんなふうにいつもと違わない一日なのだろうか。
北朝鮮のミサイル発射実験または人工衛星打ち上げ。 北朝鮮にとっては、北朝鮮だけが使える特殊外交カードなんだろうし、 日本にとっては、迎撃しようとして失敗すれば大恥だし、成功すれば 北朝鮮から人工衛星を打ち落とされたと抗議が来ることは確実。
だから、ここから戦争という可能性はないはずなんだけど、 自民党にとっては支持率回復の絶好のチャンスでもあり、最後のチャンス でもある。ここで可能な限りの強硬策を取ることが、支持率を上げることになるし、 民主党を弱腰と非難することで、違いをアピールしたいだろう。 すると、ダメもとで迎撃して打ち落とせれば儲け、打ち落とせなければ、 防衛力不足として、防衛費アップに繋げるという作戦はありじゃないだろうか。
今後の財政状況を考えると、軍拡派は防衛費の減額が心配なわけだが、 ここでミサイルを迎撃出来れば、防衛予算はやはり必要であり有効に使われている と主張できるし、迎撃出来なければ、国家防衛のためにはもっと予算が必要だと アピール出来る。
まあ、外せばマスコミからどれだけ叩かれるかは、容易に想像がつくが、 あとがない自民党にとっては、賭ける価値があると考えるのではないだろうか。
日本の軍需産業は、民生品も作っているから、今の不況の影響を受けているわけで、 ここで迎撃に失敗して自民党が更に支持率を低下させても、その結果防衛費の 増額となるならば、迎撃はどちらに転んでも得になる。まして、その結果北朝鮮が さらに挑発的な行動に出てくれれば、こんなにうれしいことはないのではないか。
マリッジ・ブルーという言葉がある。本来幸福感を感じるべき結婚前に憂鬱になるという現象らしい。 さて、私も先日、学位というものをもらったのだが、どうも自分の能力にふさわしくないような 気がして憂鬱なのである。
ところで、ドクター・ブルーというのは、なんだかソルジャー・ブルーに似ていて格好いい とは思いませんか。
学位授与式では、研究科長がハリー・ポッターのコスプレみたいな格好をしていましたが、 私の指導教員はトレーナーを着ていました。私は柄物のスーツというこれまた半端な格好。