図書館で借りた本。 読みはじめていきなり戸惑う。改行が多い。そしていきなりセックスシーンである。 ありゃあ、どうなってるんだ。これは本当に宮城谷昌光の中国歴史小説なのか と思ったのだ。しかし読み進めるうちにいつのまにか改行は減っているのであった。
これは戦国時代の話である。といっても 日本の戦国時代ではなく中国の戦国時代である。 つまり春秋時代の後で秦の始皇帝による中国統一の前の時代である。 そして復讐の話である。そして主人公はモテモテである。 この話に登場する女性はすべて主人公に惚れるのである。
まだ喘息が出ているのであるが、本を呼んでいると落ち着く。 うちはベッドではなくてふとんなのであるが、寝ようと思って布団を敷くと、 息が切れてぜいぜいいって寝られないので、 ふとんの上に座って本を読みはじめるのであるが、 面白くなって寝るのを忘れてしまうのである。
煙か土か食い物【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】読了。
図書館で借りた本。 舞城王太郎が良いというのは「文学賞メッタ斬り」で知ったのであるが、 そんなにいいなら最初から読んでやろうということでデビュー作らしい この本を借りたのである。
こういう比較が正しいのかどうかわからないが、この本を読んだ時に思い出したのは、 中学のときに初めて平井和正の「狼男だよ」を読んだ時のことであった。 1970年代である。
それはともかくとして、最初「?」の後に空白が開けてないのが気になったのだが、 頭の中で空白を入れてみると、それでは間抜けな感じになってしまうのである。 それ以外は、現代のライトノベル的書き方とは大きく異なっているのだが、 気になる点はなかった。というか、すごく勢いがあって読んでいて快感である。 一場面が一段落というか、英語の小説の段落構成に近いのだろうか。 改行なんかで間を開けている暇はないのである。
だいたい歴史の教科書とかを読んでいるとすぐに眠くなる俺は、 政府の発行している白書というものなどは 明らかに眠ってしまって読むことができないと 思ってこれまで読んだことがなかったのだが、 喫煙者と議論をするようなことがあった時に、 当然喫煙者は自分のことだから読んでいるだろう本を、 嫌煙家の俺がその本を読んでいないために、 議論上不利になることがあるといけないと思って「たばこ白書」 ともいわれる厚生省編の「喫煙と健康」を借りる。
と思ったらこの「たばこ白書」は1993年発行の第二版だった。 図書館なんてこういう白書類は全部最新版が揃っているものかと思ったよ。 とりあえず、第二版を読んでおくか。
このあいだの地震はやはり大きなものだったのだな。 しかし、新潟が震源だと知った時に俺が一番に心配したのは、 人命ではなくて、原子力発電所が無事だろうかということだった。 柏崎原子力発電所である。 なんか地震の被害地に柏崎という地名が見えた気がしたのだが。 もっとも被害がないかどうかは、発電所を細かく検査しなければ分からないだろうし、 たぶんいまその検査をしているところなんだろうけれど。
マリア様がみてる 特別でないただの一日【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】読了。
購入本。あとがきで「特別でないただの一日」というタイトルについて、 読者がどんな内容を想像するかということが書かれているが、 想像するも何も帯に「待望の学園祭」って大きく書いてあるやん。
またしても「父親の浮気」というネタが繰り返されているが、 それは「男嫌い」キャラの理由として、手頃だからであろう。 だってねえ、この小説でまさか子供のときに変質者に 襲われたという訳にはいかないからねえ。 それに男嫌いキャラは女学園ものには必要だし。
まあ学園祭でドタバタ。いつものふつうのマリみての世界が展開される話である。
しかし裕巳の妹も次巻で確定ですな。たぶん同時に由乃の妹も。
小説は図書館で借りられるが漫画はそうはいかないので、 いやそうはいかないわけでもないが、マンガが読みたくなって購入。
高田裕三は3×3EYESがなんだっけあの黒豚マークの増刊なんとかにの創刊号に 掲載されて、その創刊号の表紙がパイで、コンビニに並んでいた雑誌の中でそのパイ の姿が気に入って、それから3×3EYESを読むようになったのだが、しかし、 3×3EYESは長期連載漫画で話もどんどん大きくなり、 途中からは読んでいないのであった。 (しかし今調べたら完結してたんだな、 というか完結後に同じ雑誌に連載されているのがこのマンガなのか。 完結しているなら、全巻読もうかな。誰か貸してくれないかなぁ。 というか四十冊も借りるの面倒だから持っている人のところに読みに行きたい。 マンガ喫茶でも一日くらいかかるよなぁ)
でも高田裕三のマンガは他にもいろいろ読んでいるのであった。 この「しずめ」はかなりいいかも。明治あやかし討伐伝となっていて、 東京が、小野不由美の「東亰異聞」と同じように東亰となっているのである。 そして主人公は3×3EYESの藤井八雲のように妖怪を操るというような 話だが、読みはじめた時は八雲のそれをすっかり忘れていたので、 最近やったエロゲーの「ランス6」に出てきた蟲使いのカロリアを 思い出してしまった。カロリア最強、 じゃなくて最近はこういう娘が流行っているんだなぁ。いや、俺も好きだけど。 主人公は微妙に眼鏡っ娘だし、これはいいよ。
でもこれじゃあ「鎮め」てないと思うのは俺だけではあるまい。 あと英題が微妙にネタを割ってますな。
ゆで卵を作ったのは、卵のパックを冷蔵庫から出す時に落としてしまったからである。 どうしようもなく割れた卵はその時に使おうと思っていた目的の目玉焼きにしたが、 残りの潰れているが中身は出ていない卵と、ちょっとヒビが入っている卵と、 見た目は無事そうだがヒビが入っているかも知れない卵をまとめてゆで卵にした。
「うでたまご」というのは確か川原泉の「笑う大天使」の中にあった表現。 そこでは「うでたまごはうまい」というようなことが書かれていたと思うが、 俺は卵の三大料理法「目玉焼き」「卵焼き」「ゆで卵」の中では 一番おいしくないと思うのである。一遍に作ってあとで食べられるので便利だけど。
喘息は収まってきて、鼻水は止まらないというほどではなく普通の風邪程度になり、 喉はまだ痛みがあるもののこれも普通の風邪程度。 ただ、いつもの鼻の感覚がおかしくなり、鬱な気分になるという症状が 新たに出ているが、回復しつつあるのがわかるのでそれほど鬱にはならない。
このあいだまであまり眠れなかったのが、どんどん眠れるようになったので、 どんどん寝てしまっている。
無理数の不思議【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】読了。
図書館で借りた本。講談社ブルーバックス。 ブルーバックスはだいたい高校生向けの本で、俺も高校生のときによく読んだのだが、 高校生といってもそのレベルは様々であり、 また著者がどういう態度で書いているかということもあって、 ブルーバックスだからといってその本のレベルが一定しているわけではない。
が、それにしてもこの本のレベルは低すぎないか。 「実際にsin,cos,tanの0°〜90°の三角比の表(小数点第五位以下四捨五入) をみると,有理数は8個で無理数がいかに多いかがわかります。 以上のことから三角比の値は,無理数の世界そのものといってよいでしょう」 こんなことが書いてあるのだ。
第一に表をみても無理数であることはわからない。整数でないことは分かるが、 無理数であることはどこまで数字が並んでいてもわからないのである。 第二にこの論法が正しいならば、 「y=xのxの値を1ごとの変化させたyの値の表をみると、全部有理数になっている。 このことからy=xの値域は全部(または大部分が)有理数である」ということも 言えることになってしまうではないか。
ポケコンのプログラムというのも載っているのだが、これも屑であって、 単にBASICの関数をそのまま使って、あとはループして値を表示しているだけである。 どんな馬鹿でもこのくらいのプログラムは書ける。 単なる枚数稼ぎ以外の何ものでもない。
平方根の語呂合わせとかくだらないことばかり載っていて、 数の本質とくに無理数の本質に迫るような記述はない。 まあね、高校レベルの数学知識を前提としているというのは わかるけれど、前提は前提としてそこから踏み込むということがない。
数学にちょっと興味を持ってここで良い本に出会えば数学好きになるという 少年少女がこの本を読んだために数学好きになりそこねるであろう。 SFに興味を持った少年少女が間違って「空想科学読本」 を読んでしまうようなものだ。
プリオン病の謎に挑む【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】読了。
図書館で借りた本。 どうもブルーバックスより岩波科学ライブラリーの方が質が高いな。
ちょっとプリオンのことが気になって。 しかしまだよくわかっていないということがわかった。 分かっていることは、感染型プリオンという蛋白質が存在すること、 正常型プリオンという蛋白質が存在すること。正常型プリオンが感染型プリオンに 変化すること。 正常型プリオンのないノックアウトマウスには異常が認められないこと。 牛と人間ではプリオンの蛋白質が少し違う、人間でも蛋白質多型があるということ。 などである。
ふーん。つまり、正常型プリオン蛋白質が何をしているのかわからないけれど、 BSEにしろクロイツフェルド=ヤコブ病にしろ、正常型プリオンの機能が 果たされなくなる結果病気が起るというよりも、 感染型プリオンが何か積極的に症状を引き起こしているということらしい。
このプリオンと名づけられた蛋白質がどんな機能を果たしているか、 すごく気になってきた。哺乳類に共通で構造も似ていることから 重要な機能を果たしていると思われるのに、 ノックアウトマウスでは異常が見られないというのはどういうことか。 やっぱ生物って分かってないことが多いんだな。
しかし、この本。「図5日本人口にあてはめた変異型CJDの相対リスク」の 注釈で「現在の日本の体制が続く限り,今後のリスク増加はない」 と書いてあるけれど、それってわざわざ注釈で書く必要のあることだろうか。 また「私たちは生物の宿命として、 常に自然発症型の孤発性CJDにかかる危険をもっているわけである」 と書いてあるけれど、孤発性CJDが感染の結果でないとしても、 まだ何も分かっていない段階で、それを生物の宿命だと言うことはおかしい。 それはもっと病気について分かってからでないと言えないのだよ。 感染でないとしても環境の影響を受けている可能性があるのだよ。 また「日本は、三ヶ月で家畜の伝染病である口蹄疫を駆逐出来た唯一の国である。 そんな国は世界中見渡してもどこにもない。 今こそ徹底した世界の規範となる対策を確立し、(以下略)」 とか言っているけど、 薬害AIDSやこのプリオンがらみでも薬害ヤコブ病、 それに肉骨粉飼料と多くの点で日本政府は失敗をしでかしているんだよ。 構造的に優れた防疫体制があるわけではなく、 口蹄疫ではたまたま政府と畜産農家の利害が一致しただけだろ。
と思ったら著者紹介に国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第七部部長と 書いてあった。ふーん、自分の立場を尊重してるわけね。
食卓にビールを2【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】読了。
購入本。1がなかったのでいきなり2を買う。 割と評判はいいらしいが、俺としてはもうひとつ。 これまでの小林めぐみの作品とはかなり違うので、 新境地かも。
物理オタクで作家で人妻だか16歳でも女子高生でもない小林めぐみが描く、 物理オタクで作家で幼妻で16歳で女子高生の生活である。 といってもオタクというには物理に関する蘊蓄は非常に表面的である。 なんというか、SFがらみの馬鹿なボケ方をしていたら誰もツッコマないので、 それが小説上の事実として描かれてしまったという話かも。 実はすべての事件は主人公のSF的ボケであって、 事実としてはごくありふれたふつうの出来事しか起っていないのかも知れない。
ちなみに小林めぐみのホームページには以前から同名の本物の日記が掲載されていた。